母のぼったくり飯シリーズ〜だまこ汁

 前回、海老のガーリック炒めをご紹介した「母のぼったくり飯シリーズ」。今回はだまこ汁です。朝晩めっきりと冷え込み、しっかりと季節の移ろいを感じられるようになってきたこの頃に、ぴったりな献立です。

 醤油ベースのお汁に、たっぷりの根菜。そしてご飯と片栗粉をついて丸めた「だまこ」を入れた、これ1杯でお腹も心もホカホカになる満腹メニューです。満足感の秘密は、皮付きの鶏肉にもあります。

 このお料理は、居酒屋ぼったくり店主の美音さんの妹の馨ちゃんが作ったもの。ご飯と片栗粉をついて丸めてって何かに似てると思いませんか?そうです、「きりたんぽ」。ただ、きりたんぽは竹に巻きつけてそれを焼いてといった行程がありますので、その分この「だまこ」はお手軽ですよね。実際、馨ちゃんも、滅多に料理をしない自分にも簡単だと言っています。簡単だけど、焼きの入っていない分、このお団子はお汁をたっぷりと吸って噛むとジュワ〜と口の中にお出汁が滲み出て、冷えた体に最高のご馳走。秋田の友人に教えてもらったそうです。
 ちなみに、きりたんぽは、棒状に形を整えてフライパンでコロコロと転がしながら焼くのも、お手軽でいいそうです。

 寒い季節、なんとなく人恋しくなって、いつも以上に1人のご飯が寂しくなる、そんな時ありますよね。お話のなかでも一人ご飯を味気なく思った馨ちゃんが、家の普請に入ってくれていた大工さんに差し入れ方々一緒に食べるといったくだりになっています。なぜ大工さんと?と思ったかたは、ぜひ「居酒屋ぼったくり」、ご一読ください。
 

 家族のため、恋人のため、もちろん自分のためにも・・・料理をつくるということは、愛情以外なにものでもありませんよね。「居酒屋ぼったくり」は、読むとホッとするような温かい人情に溢れたお話。読めば、きっといつもより少し丁寧に料理をしたくなる、そんな物語です。

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