ほうれん草のアク抜き。使うのは塩?砂糖?

正解は「砂糖」です!ポイントはしっとり保水効果!

 とはいえ、「お塩」が間違っているわけではありません。私自身、4●年間、アク抜きには「お塩」と信じてきました。アクを抜き、色鮮やかに仕上げるには「お塩」だと。「お砂糖」なんて、信じられない!

 お砂糖には保水効果があるため、塩で茹でた時よりも瑞々しさが際立つそう。実際比べてみたら、食感がいい!これはびっくり。栄養の流出という意味でも、砂糖を入れるとほうれん草の細胞と湯の浸透圧が同じになることにより防ぐことができます。アクもしっかりと抜くことができるので、えぐみが抑えられて、まろやかな味わいに。

 つかうお砂糖はほんのひとつまみ。だから、ほうれん草がお砂糖で甘くなってしまうなんてことはありません。お湯にお砂糖をひとつまみ入れて、ほうれん草を湯がき、冷水に放ってしっかりと水を切れば、完成です!

ではなぜ、アク抜きが必要なんでしょうか?

 ほうれん草のアクは、下茹ですることで取り除けますが、このアク抜きがされていないほうれん草は、食べると独特のえぐみを感じることがあります。これにはちゃんと原因があって、ほうれん草に含まれる「シュウ酸」という成分が、口中のカルシウムと結合して「シュウ酸カルシウム」に変化することで、えぐみとして感じられるというもの。えぐみやキシキシ感が苦手でほうれん草がちょっと・・・という人も多いですよね。

 えぐみやキシキシだけならいざ知らず、ほうれん草のアクは尿路結石の原因にもなると言われていますので、ちょっと怖いですよね。

でも、ほうれん草をソテーするときって、下茹でしたらベチャッとなりますよね。

 そりゃちょっと心配になりますよね!
 でも大丈夫!もちろん現在治療中のかたや、結石になりやすい体質というかたは別ですが、毎日大量のほうれん草を食べるという方でない限り、即「尿路結石」ということにはなりませんのでご安心ください。
 えぐみやキシキシ感も、バターで風味豊かなソテーを楽しむなど、濃い目の味付けをするお料理ならば気になりませんよね。そこは臨機応変でいいのではないでしょうか。

 

とはいえ、「湯がく」以外にアクを抜く方法ってないものかしら?

 う〜ん・・・実はあるんです!
 それは「水につける」こと。そうです。「水に浸ける」だけ。これは、「シュウ酸」が水溶性であるという性質を利用したもの。もちろん、下茹でした方がより溶け出すのですが、水に浸けておくだけでもそこそこ効果はあります。
 水に浸けておくときは、①しっかりと汚れを落とすこと ②ほうれん草全体が浸かるようにすること を守ってください。浸けておく時間は3分程度を目安にしてください。下茹ででベチャッとさせたくない時などにはおすすめの方法です。


 アク抜きにお砂糖とは、なかなかびっくりですが、保水効果という点は見逃せません。この理屈でいくと、ジューシーさがほしいお肉料理など、調理前に砂糖水に浸けておくとしっとりジューシーな効果がえられそうですね。もろもろ、ぜひ一度お試しください!

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