にんにくの芯、とらないとどうなる? A)毒なので危険 B)特に問題ない

正解は B)とくに問題はない です!(大丈夫!)

 実は私も、ニンニクの芯(芽)は毒素があるので取り除かないと身体に悪い、とずっと思っていました。
 でも調べてみると、ニンニクの芯は、ニンニクの他の部分より柔らかいため、炒めると芯の方が焦げやすく、それに伴って苦味も出ることから調理の際は取り除く方がよいとされていて、絶対に取り除かなければならない部位ではありません。
 もうひとつ、シンの部分は他の部位に比べアクが強く、えぐみを感じやすいという面もあります。ただし!この場合のアクは毒ではありませんので、食べても問題ありません。
 おうちで家族で食べる分には少々のコゲもご愛敬!という方は、手間を省いてもよさそうですね。
 ちなみに、我々が「ニンニク」として食べている部分は、鱗茎(りんけい)と呼ばれる地下茎の一種。玉ねぎや百合根もこの仲間ですね。球根とも呼ばれるので、チューリップやヒヤシンスも、鱗茎の仲間です。

ニンニクの栄養効果、本当にすごいんです!

 ニンニクに含まれる物質アリシン」の驚きの効能について
  1)疲労回復・滋養強壮に効果あり
  2)免疫力を高める
  3)ガンの予防にも効果あり
  4)血行促進により、冷え性の改善・動脈硬化や血栓の予防にも効果的!
  5)殺菌作用もある!
 こんなにすごいアリシンですが、ニンニク特有のあの「臭い」のもとでもあります。

 このほか、ニンニクは人間にとって必須ミネラルといわれるカリウムやカルシム、マグネシウムなどが豊富で、これらは塩分排出に大きなパワーを発揮するミネラルですので、とくに高血圧症の方などには強い味方ですね。

 また、ニンニクは、切ることで化学反応が起こり、酵素がガンや心臓疾患のリスクを下げる化合物を作り出すそうですが、その効果が最も高まるのが、切ってから10分程度置いたのちに調理したとき、だそうです。

ニンニクの匂い問題について

  皮付きのニンニクはほとんど臭いはしないのに、いざ調理!と、包丁を入れたり、おろしたりすると、たちまちニンニク特有のあの臭いが、手や部屋中にしみついてなかなかとれなくなってしまいますよね。
 これはなぜかというと、ニンニクには「アリイン」という成分が含まれていて、アリインそのものは臭いませんが、切ったりおろしたりといった、ニンニクの組織を破壊する行為によって、「アリイナーゼ」という酵素が作用し「アリシン」と「α-アミノアクリル酸」を生成します。
 栄養効果満点の「アリシン」の化学反応によって、「ジアリルジスルファイド」に変化し、これがニンニクの悪臭の原因となります。読みにくいし、ややこしいですね〜。

それより、その「臭い」をなんとかする方法はないの?

 「臭い」を取り除くことをがんばるよりも、「酵素」の働きを抑える方が簡単です。
 大切なのは組織を破壊する前に行うこと。

  • 冷凍する
    冷凍してから、よく切れる包丁でスパッと切ると、臭いが出にくくなるそうです。
    これは「汁」を出にくくして臭いを抑えようという方法。よく切れる包丁を使うのは、組織の損傷を最小限に抑えることを目的としています。
    冷凍すると長期保存もできますので、一石二鳥ですね。
  • 熱を加えてみる
    少し柔らかくなってしまう、というデメリットはありますが、茹でたりレンジにかけたりすると、臭いを弱くすることができます。皮を剥かず、まるごとをラップで包み、600Wで1分30秒から2分(ニンニクの大きさによります)レンジにかけて、水にさらして冷ますと、臭いが弱くなります。「まるごとラップ」なのは、組織を破壊しないようにするためです。
  • 浸す
    熱処理で満足できないと言う場合、牛乳やすり下ろしたリンゴ(リンゴジュース可)などに浸すと、より一層、臭いを軽減することができます。

がんばってもついてしまった「臭い」なんとかならないかなぁ

いろいろ方法はあるようですが、私はずばり「ステンレス」をおすすめします。
ステンレスが水と反応することで、ニオイのもとをひきつける状態になってニオイがとれるという原理で、「ステンレスソープ」なんていう便利なものも販売されていますが、今は手元にない!でもこの臭いをなんとかしたい!という場合は、台所で目に付いた「ステンレス」に手をこすりつけながら水で流してみてください。台所には案外ステンレス製品ってありますよ。ステンレスのシンク、ボウルやスプーンなどなど、臭いがついたらすぐにごしごしこすりつけてくださいね!

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