「賞味期限切れ」のお水。飲んだらあかんと思ってました!でもそれ間違い!大間違い!

 年末に入って、ゴソゴソと家の片付けをしていると、デッドスペースの片隅に押しこまれた2リットル入りペットボトルが3本でてきました。入れた時はきっと「いざという時のために備蓄(私ってばなんて計画的)!」と思っていたのでしょうけど、入れたことを忘れているようでは、計画的もなにもあったもんじゃありませんね。
 うっすらと埃をかぶったペットボトル。どうしようかと賞味期限をみると、期限がきれてから半年もたってる!水って中るとこわいから、処分しないといけないのか?でも、見た目綺麗だし、それこそいざという時に生活用水として使うか・・・などと思いつつ、ちょっと調べてみました。

《おさらい》消費期限と賞味期限って?

 農林水産省のホームページによると、消費期限は、決められた年月日まで「安全に食べられる期限」のこと。一方賞味期限は「品質は変わらずに美味しく食べられる期限」のことだそうです。いずれも、開封していないことが前提になりますが、賞味期限は消費期限に比べ、傷みにくい食品に多く表示されています。では、ペットボトルのお水は?こちらも、表示は賞味期限ですね。

じゃぁ「賞味期限」の切れたお水は飲める?飲めない?

 結論、飲めます。というか、飲みましょう。市販されているペットボトルのお水は、雑菌の処理がされています。品質の劣化や腐敗は、おもに雑菌が引き起こすものですから、この雑菌を、加熱したり濾過したりして処理が施されたペットボトルのお水については、きちんと封のされたままの状態であればまず、大丈夫。

でも、「賞味期限」設けられてますよね?

 はい。実は、ペットボトルのお水の場合の「賞味期限」は、ずばり質より量の問題。
 どういうことかというと、ペットボトルの容器は通気性があるため、長年置いておくと、容器の特性上、お水が蒸発していくんですね。そうすると当然「量」が減っていきますよね。この量が問題なんです。
 みなさんは「計量法」ってご存知でしょうか。食品の品質を守るため様々な法律がありますが、食品衛生法や表示法などと同様に、この「計量法」はあります。ずばり、表示された内容量を守りましょうというもので、あらかじめ表示された内容量より少ない場合は、計量法違反になります。
 つまり、ペットボトルのお水の場合は、品質うんぬんよりも、この計量法によって、表示されている内容量がキープできる期間を「賞味期限」として定めているのです。「賞味期限」というよりも、「正味量期限」ですね。

じゃぁ、飲んだり、人にあげたりしてもいいってこと?

 はい、品質がどうこうなっているわけではありませんので、自分で飲む分には問題ありません。有事の際に知り合いにわけてあげたりしても大丈夫です。ただしその際には、品質には問題ない旨を一言添える方がいいですよね。びっくりされるといけませんので。
 けれど、販売・転売はいけませんのでお忘れなく!
 そして、くどいようですが、「未開封」のものだということをお忘れなく!開封してしまうと、たとえ口をつけていなくても雑菌の侵入を許し、そこから品質の劣化や腐敗のリスクが大きくなります。もう安全とはいえません。


 さて。最後までお読みいただきありがとうございます。
 私自身もそうですし、うちの家族も「賞味期限」を気にする方ではありませんが、この「賞味期限」って、気にする・気にしないがものすごく二極化すると思いませんか?気にする人は、もう、ものすっごく気にする。気にしない人は、全然気にしない。
 もちろん、品質が大きくかかわる消費期限については気にする必要がありますが、「美味しく食べられる」期限が長くとられている賞味期限については、とくに「もったいない」意識が大きくなっている昨今としては、きちんとした知識をもって「正しく」勿体ながって接するといいように思います。
 と、大掃除しながら、賞味期限切れの食品を前に、もの思う今日この頃です。

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